ツーリングの旅-大分・やまなみハイウェイ編-

長く続く道 オフ 投稿者: SLlov7uk

やまなみハイウェイは大分県由布市湯布院町から熊本県阿蘇市へ続く約50キロの高原ルートで、阿蘇くじゅう国立公園の雄大な景色を縫うように走ります。標高は最大1200メートルに達し、夏でも涼風が心地良く、春はミヤマキリシマ、秋はススキが路肩を彩ります。雲海が発生すると山々が島のように浮かび、早朝からカメラを構えるライダーが集まるのも特徴です。

おすすめルート

スタート地点を大分自動車道湯布院ICとすると、県道216号で湯布院の街並みを抜け、県道11号(やまなみハイウェイ)に合流します。朝霧台展望所で由布岳を背に記念撮影をしたら、飯田高原へ向かい国道442号との交差点を右折。長者原ビジターセンターを経由し、牧ノ戸峠を越えて熊本県側へ入ります。阿蘇市街に下りたら国道57号で道の駅阿蘇へ立ち寄り、ミルクロード経由で大観峰に寄り道してから県道12号で九州横断道路を戻ると、総走行距離は約140キロ、所要5時間ほどの周回コースになります。

立ち寄りたい場所

朝霧台展望所

道沿いに広い駐車帯があり、東側に湯布院盆地、西側に由布岳が望めます。朝日が斜面を染める時間帯は特に壮観です。

タデ原湿原(長者原)

木道が整備された湿原散策コース。ミヤマキリシマや秋のリンドウなど高原植物が豊富で、ヘルメット越しに見ていた景色を歩きながら味わえます。

くじゅう花公園

季節ごとの花畑が広がる入園型施設で、春はネモフィラ、秋はコスモスが人気。園内にバイク専用駐輪場があるため安心です。

大観峰

阿蘇五岳とカルデラを見渡す代表的ビュースポット。北外輪山の稜線を走るミルクロードはコーナーが連続し、爽快なクルージングを楽しめます。

休憩スポット

道の駅ゆふいん

朝8時から営業しており、地元野菜やスイーツが豊富。駐車場奥は舗装がフラットで大型車も停めやすいです。

長者原レストハウス

標高1000メートル地点にあり、夏でも涼しい風が抜けます。カツカレーがライダー定番メニューで、無料の給水機も便利です。

道の駅阿蘇

阿蘇五岳を望む芝生広場があり、ジャージー牛乳ソフトでクールダウン。24時間トイレとEV急速充電器を併設しています。

瀬の本高原レストハウス

温泉併設の複合施設。阿蘇くじゅう連山を一望できるテラス席でコーヒーを味わいながら、次のルートを検討するのに最適です。

走行のポイントと注意点

やまなみハイウェイはアップダウンと中速コーナーが続くため、ブラインド出口の牛横断やシカ飛び出しに注意が必要です。標高が高い区間は昼夜の寒暖差が大きく、夏でも薄手の防寒着を携帯すると安心です。牧ノ戸峠付近は濃霧が発生しやすく、視界が一気に数十メートルまで落ちることがあります。フォグランプがあれば点灯し、路肩ラインを目安に速度を控えめにしてください。冬季は12月上旬から3月中旬まで凍結や積雪があり、チェーン規制や通行止めになる日が少なくありません。

大分と熊本を結ぶやまなみハイウェイは、高岳や久住山の裾野を縫い、牧歌的な草原と雄大なカルデラを一気に味わえる稀有なツーリングロードです。距離は140キロと手頃ながら、標高差や風景の変化が大きく、何度走っても新鮮な感動があります。厳しい自然環境ゆえの気象変化と野生動物に注意を払いながら、高原の澄んだ空気と絶景を存分に楽しんでください。