新型DR-Z4SとDR-Z4SM

スズキはEICMA2024でデュアルパーパスモデルのDR-Z4Sとスーパーモト仕様のDR-Z4SMを発表しました。軽量でスリムな車体に398 cm³水冷DOHC単気筒エンジンを組み合わせ、街乗りから林道、ワインディングまで一台でこなす多用途性を追求しています。発売は北米・欧州で2025年春から順次開始予定です。
主なスペックと車体ディメンション
- 全長×全幅×全高 DR-Z4S:2 270 mm × 885 mm × 1 235 mm/DR-Z4SM:2 195 mm × 885 mm × 1 190 mm
- ホイールベース DR-Z4S:1 495 mm/DR-Z4SM:1 465 mm
- 最低地上高 DR-Z4S:300 mm/DR-Z4SM:260 mm
- シート高 DR-Z4S:920 mm/DR-Z4SM:890 mm
- 装備重量 DR-Z4S:151 kg/DR-Z4SM:154 kg
- タイヤサイズ DR-Z4S:前80/100-21M/C 後120/80-18M/C
- 燃料タンク容量 両車共通8.7 L
DR-Z4SM:前120/70R17M/C 後140/70R17M/C
標準でLED灯火類とLCDメーターを採用し、視認性と先進イメージを高めています。
S.I.R.S.がもたらす電子制御サポート
S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)は三つの主要機能で走りを支えます。
- SDMS:出力特性を三段階で切り替え、街中の穏やかなレスポンスからオフロード向けの鋭いスロットルまで選択可。
- トラクションコントロール:二段階に加え、未舗装路での駆動を許容するGモードとオフ設定を備えます。
- ABS:フロントのみを残してリアを解除できるため、リアブレーキで車体を向ける林道テクニックが活かせます。さらにスロットルバイワイヤとイージースタート機構も標準装備し、発進や再始動が簡単です。
ライダー視点の使用感と活用シーン
DR-Z4Sは高い最低地上高と21/18インチのブロックタイヤで山道やガレ場を得意とし、軽量ゆえ転倒時のリカバリーも容易です。DR-Z4SMは17インチロードタイヤとショートホイールベースにより舗装路の切り返しが軽快で、ワインディングやサーキット走行を楽しむライダーに向きます。どちらの車体もアルミ製サブフレームを備え、リアキャリアの装着やキャンプギアの積載にも対応します。
排ガス規制と多様なライディングニーズに応えるため、DR-Z4シリーズは電子制御と軽量シャシーを融合しました。オフロードを含む冒険志向ならDR-Z4S、俊敏なオンロードパフォーマンスを求めるならDR-Z4SMという選択肢が用意され、ライダーの週末をさらに自由に広げてくれる存在となりそうです。