ツーリングの旅-福井・三方五湖レインボーライン編-

福井県若狭地方にある三方五湖は、大小五つの湖が日本海に寄り添うように点在し、それらを一望できるレインボーライン山頂公園は北陸随一のツーリングスポットとして知られています。湖と海を同時に望む稜線のワインディングは走る楽しさと絶景観賞を両立でき、関西や中京圏からでも日帰り圏内に収まる距離感が魅力です。
おすすめルート
出発地点を舞鶴若狭自動車道・若狭三方インターとすると、国道162号線を西へ進み、県道22号線で三方湖沿いを北上→レインボーライン料金所→山頂公園で折り返し→梅街道(県道215号線)で若狭湾の海岸線を流し、道の駅若狭熊川宿へ立ち寄ってインターに戻る周回ルートが走行距離約70キロ、所要3〜4時間のモデルコースです。料金所から山頂公園駐車場までは片側一車線のタイトなコーナーが続き、標高398メートルまで一気に駆け上がります。下りは湖面が視界いっぱいに広がるので、ブレーキを早めに当てながら景色に見とれすぎないよう注意してください。
立ち寄りたい場所
レインボーライン山頂公園
リフトまたはケーブルカーで展望テラスへ上がると、三方五湖の水面と日本海が重なる大パノラマが広がります。恋人の聖地モニュメントや五木ひろしの歌碑など撮影ポイントが多く、足湯カフェで湖を眺めながら一息つけます。
梅丈岳遊歩道
山頂公園から片道10分ほどの散策路。途中に設けられたビュースポットでは、三方五湖ごとの塩分濃度差による水の色の違いを見比べられます。
常神半島のソテツ群落
国道162号線を西へ延ばすと、常神漁港近くに自生するソテツ林があります。暖流の影響で育つ珍しい景観で、透明な入り江と組み合わせた南国風写真が撮影できます。
休憩スポット
道の駅三方五湖
若狭町特産のへしこや梅干しを扱う物産館が併設され、広いオープンテラスで湖風を感じながら休めます。トイレは24時間利用可能なので早朝夜間のライダーにも安心です。
ドライブインよしだ
若狭湾を望む海沿いの食事処で、名物のイカ丼をはじめ海鮮メニューが充実。駐車場が広く、バイク専用区画もあるため団体ツーリングでも停めやすい環境です。
レインボーライン第二駐車場展望台
山頂公園とは別に途中のヘアピン脇にある無料展望台。湖面近くの高さから五湖を横に並べて眺められ、朝に立ち寄れば逆光を避けた撮影ができます。
走行のポイントと注意点
レインボーラインは観光バスが多く、コーナー出口で車幅を取られる場面があります。対向車の動きを予測し、センターライン寄りを避けて進入すると安全です。冬季は12月上旬から3月下旬まで降雪・凍結で通行止めやチェーン規制になることがあるため、公式サイトで事前確認をおすすめします。夏は山頂公園駐車場が日なたになるため、到着後すぐエンジンを停止せず、油温を少し下げてからキーオフするとオイル劣化を防げます。
三方五湖レインボーラインは、湖と海を同時に楽しめる希少なツーリングルートです。小回りの利くワインディング、豊富な海の幸、そして歴史風情ある熊川宿など見どころが凝縮されており、ビギナーからベテランまで満足できる内容です。出発地からの距離や季節に合わせて立ち寄り先を組み替えれば、リピートしても飽きません。安全第一でペースを保ち、福井の豊かな風景と味覚を堪能する一日をお過ごしください。